「短期留学に行って本当に良かった!」と言う人がいる一方で、「短期留学なんてする意味なかった」と後悔する人がいるのも事実です。
両者を決定的に分けてしまうものとは何なのでしょう?
まず留学を後悔する人の傾向として、基本的な英語力が低すぎるという点があります。
中には英語が全く話せなくても、有意義な留学生活を過ごせる強者もいますが、その人達にはある特徴があります。
それは、基本的に超ポジティブなこと!
見知らぬ外国人の中に入っても臆することなくどんどん話しかけ、常に笑顔で周りの皆から愛される。そして一見ただ遊んでいるように見えて、実はしっかりとした目標があったりします。
誰もが初めからそうなれる訳ではありませんが、今回は誰にでも出来る目標設定の仕方や、有意義な留学にするためのコツについてお伝えしたいと思います。
短期留学で後悔しないための目標設定とは?
そもそも短期留学したいと思う理由は何なのでしょうか?
もちろん人それぞれだと思いますが、多くの人が留学に期待するのは以下のような事ではないでしょうか。
- 英語が話せるようになりたい
- 違う世界を見てみたい
- 今の自分を変えたい
- 外国人の友達を作りたい
- 就職活動に活かしたい
・・・等々。
私が留学先で出会った日本人の内、上記のどれも叶えられずに帰国してしまう人には、ある共通点があったように思います。
それは、具体的な目標がないということ。
また大金を払って留学さえすれば、自動的に何の努力をする事もなくそれらが与えられると期待しているのです。
では、留学で大切な「具体的な目標設定」とは何なのでしょう?
まず英語であれば、何の目的のために英語が話せるようになりたいのかが重要です。
外資系企業に就職するため?
国際結婚したいから?
海外をヒッチハイクで旅行するため?
目的によって目指す英語のレベルや、必要な単語や表現までもが異なってくるでしょう。
それが分かればぼんやりしている暇はありません!
留学先で行くべき場所、見るべきもの、参加するべき活動、持つべき友達、全てが一つに繋がってあなたの留学生活を価値ある一生の宝物にしてくれることでしょう。
逆にこの英語の先にある目標がしっかりしていないとどうなるか?
英語の授業が聞き取れず授業がわからない→日本人とばかりつるんでしまう→遊んでばかりで留学の意味がない→留学したことを後悔・・・と、負のスパイラルに突入してしまいます。
単に漠然と英語の習得を目指すのではなく、
- 何を実現し叶えるための英語なのか
- それにはどの程度の英語力が必要なのか
- 留学先で体験するべきものは何なのか
以上の点をしっかり意識して具体的な目標設定をすると良いでしょう。
有意義な留学とは?意味ある経験をするコツ
有意義な留学とは一体何でしょう?
英語がペラペラになって、履歴書に堂々と書ける資格を取ることでしょうか。
思うに留学の本当の意義というのは、英語の技術習得よりも、海外でしか得ることの出来ない意味ある経験を通して自分の心がどう変化したかにあるような気がします。
- 海外でしか出会えない人
- 海外でしか体験できないこと
- 海外でしか学べないもの
それらが1か月~3か月という短い時間の中でたくさん起これば起こるほど、より有意義な短期留学だったと実感できるでしょう。
中でも、海外でしか出会えない人の存在価値は計り知れません。
私は子どもの頃からクリエイティブで芸術的な事が大好きでしたが、「あんたに才能なんかない」「芸大なんてお金がかかる」と、何の特殊技術も身につけないまま国立大学に進み、周りは就職活動一辺倒の時期にニューヨークに1か月間だけ留学しました。
20歳になってから経験ゼロで夢を追いかけたいだなんて、日本では誰に言っても苦笑いされるだけ・・・。
でもニューヨークは違いました!
誰に言っても、誰も笑わない。歳がどうのとか言う人もいない。皆背中を押してくれる。
そんな経験は生まれて初めてでした。
また他国の友人は、「私の国では芸術活動をとても支援していて、アートの学校ならタダで通うことが出来るよ!」と、私が想像すらしていなかった情報をくれたのです。
留学後の私はデザインの学校に通ったり、ダンスのインストラクターをやったり、「もう遅い」という日本の常識から解放されて人生が180度変わりました。
実際のところ、本当に価値ある情報や意味ある経験というのは、目標に向かって必死で手を伸ばしている中でふいに突然訪れるものです。
自分の夢や目標により近い場所に行き、積極的に海外の人の輪の中に飛び込んで、自分の悩みや将来の夢などについて思い切って打ち明けてみてはどうでしょう?
日本とは違う環境、違う考え方で育った世界の人々は、きっとあなたが思いつきもしなかったようなアドバイスをしてくれます。
そして自分の中の何かが一瞬にして変わるような、目の覚める体験に出会えます。
だから留学は面白い!そんなチャンスがゴロゴロ転がっているのですから(笑)
まとめ
違う世界を見るために外国に来たはずなのに、日本とは違う事に文句を言う人がいます。
「外国の服はダサいのばっかり!」とか「水も食事も不味くて最悪」とか。
意見や感想というよりは、不平不満ばかりなのです。
私はそれを聞くととても残念に思います。
この人達は留学しに来たのではなく、もてなされる事を期待して来たのだなと感じてしまいます。
留学する心構えとしてまず、旅行に来たのではないということを考えなければいけません。
例えばオーストラリアでは降水量が少なく、水もタンク式のためシャワーの時間は5分程度が普通です。皿の汚れも拭き取るだけで皿洗い完了、という家庭もあります。
そんな家がホームステイ先だった時、「留学にあんなに金を払ったのにこんな扱いだなんて!」と文句を言って、日本最高!日本万歳!を唱える人。
あるいは「水の有難みが身に染みる日本では出来ない貴重な経験をした」と捉えて、青年海外協力隊で社会貢献することに興味を持つ人。
こうした気持ちの部分でも、留学は意義あるものになるかそうでないかが変わってくるのではないでしょうか。
海外で日本ほど可愛い服が売っていないなら、自分で作ってみてはどうでしょう!
実際私の友達は自分で服を作ってカナダで売ることを目標に、現地のアパレルショップでバイトをしながらメキメキ英語力を伸ばしました。
食事が不味いと感じたなら、日本の家庭料理を海外の友人に振舞ってみてはどうですか?
そうして気が付いたら屋台から起業し、日本のテレビ局が取材に来たなんていう人にも出会いました。
日本は物が豊かで何でも便利なのは確かですが、不便だからこそ気づくことや日本では巡り合わないようなチャンスにも出会えます。
日本と比べて海外の方が劣っていると感じる部分があったなら、即批判をするのではなく、全て意味ある経験と捉えて今後の将来に活かすことが出来るかどうかが、失敗しない留学のコツかもしれません。