あんなに楽しみだったはずの留学なのに、いざ渡航の前日になると不安で眠れない!
まだ留学して3日も経っていないのに、早く日本に帰りたくて仕方がない・・・。
そんなホームシックの経験をすると、「どうして自分はこんなに情けないのか?」と、ついつい自分を責めてしまいがちです。
「留学が楽しくて仕方がない!もう日本に帰りたくない!」
そんな明るい友人達を目にすれば、ますます憂鬱になってしまいますよね。
でも大丈夫!!
そのホームシックは、今あなたに訪れるべくして訪れた素晴らしいチャンスなのです!
言わば、「留学からの贈り物」・・・と言ったところでしょうか。
留学が辛くて眠れない。黙っていても涙が出そう・・・。
そんな夜には、自分の内面を見つめ直す心の旅に出かけましょう。
ホームシックで眠れないのはあなただけじゃない!
留学してどの様な状況に立たされると、人はホームシックになってしまうのでしょうか?
私の場合、夢を抱いてニューヨークの語学学校に入学したものの、英語の授業が分からず学校が苦痛になってしまいました。
授業中のクラスに案内されると、先生が何か質問したのですが、私は何を言っているのか全く分からず、その場に呆然と立ち尽くすだけ・・・。
皆がシーンと見つめる中、誰かが一言、「彼女英語が分からないのよ」と言いました。
すると、OK!じゃあ次へ行こう!とばかりに授業は猛スピードで再開。
私の存在は完全に無視され、剛速球のようなトークの応酬にただただ圧倒されて、私は疎外感と惨めさを感じていました。
英語を勉強して行かなかったのか?
いいえ、そんな事はありません!
結構頑張ったはずなのに全然ダメだったことに落ち込んだのです。
それに、国籍・人種・年齢・性別もバラバラなクラスメイト達は、皆自分より体が大きく自信に溢れ、お洒落で知的で活発でした。
私はすっかり自信を無くし、自分は全く相手にされていないと劣等感を感じました。
おまけに下校時には、帰宅ラッシュの交差点で人とぶつかり、ど派手にすっ転ぶ始末。
間抜けにも程があります・・・。
でも、でも!
おかげでぶつかった人に、Sorry!と心配して手を取り、起こして貰えたではないですか。
心に少しだけ温かいものが流れました。
思うに、理想と現実のギャップが大きい程ホームシックになりやすいと感じるのです。
こんなに頑張ったのに、こんなに皆に応援されているのに・・・。
そんな真面目な人ほど、悔しさより先に、惨めさ、情けなさ、辛さや劣等感が心にすーっと入り込み、冷たく影を落としてしまうのです。
でも大丈夫!それはあなたが必死で殻を破ろうと努力している証拠です!
そんな時は、周りとの接触やコミュニケーションを自分から遮断しない事が大切です。
来る者拒まずで努力し続ければ、必ず誰かが声を掛け、心の交流が生まれるものです。
それは学校の中ではないかもしれません。
街角の店員さんや、見知らぬ人との一瞬の出会いかもしれませんが、そんな交流の積み重ねがあなたに自信と勇気を与え、少しずつホームシックを和らげてくれます。
大丈夫ですよ!ホームシックになるのは、決してあなた一人ではないのですから!
留学の不安を笑いに変える素敵な方法とは?
どうしても不安で眠れない。
そんな時は、一人の時間を作って自分を見つめ直す心の旅に出かけましょう。
まずは1枚紙を用意して、ホームシックになっている理由を書き出します。
試しにやってみましょう!
- 日本の家族や友人に会いたくてたまらない
- 英語が分からず学校に行くのが辛い
- 友達が出来ずに孤独を感じる
- いい歳をして何もできずに情けない
- 男のくせに泣いてばかりいる自分が恥ずかしい
- 外国人より体の小さい自分の容姿に劣等感を感じる
- どうせ英語が話せないからと相手にされない
- 親に大金を出して貰ったのにこんな自分で申し訳ない
ネガティブな感情ばかりで、書き出すだけで嫌になる人もいるかもしれませんね。
では、あなたがこの人の親友だったら、何と声を掛けてあげますか?
- 家族や友人に会いたい時は、素直にビデオ通話してみたら?
- 英語が分からないのは当然!そのために留学してるんだから(笑)
- 友達が出来ないのは単に性格が合わないだけかもしれないよ?
- あなたが大人びた考えのしっかりした人間だって、私が一番よく知ってるよ!
- ホームシックで泣いた事のある男はたくさんいるって!気にするな!
- 日本人には日本人の魅力がある!自信を持って!
- 相手にしてくれない連中は性格悪いのかも!付き合う必要なし!
- 親はあなたに大成功なんて期待してない!無事に帰ればそれで良いんだって!
不思議なもので、いくらでもポジティブな言葉が思いつくのではないでしょうか。
自分を負の感情から引き戻すには、自分が自分の一番の親友になってあげる事が大事です。
留学して感じることは、心も体も大人なのに、言葉だけが稚拙なため、周りからまるで子どもの様に扱われてしまうというジレンマがあるんですね。
だから一層、話せない、何も出来ない、相手にされない、恥をかく・・・といった諸々の事に対して免疫力のない大人は、辛さが込み上げて来てしまうのです。
でも、それは過去にあなたが子どもだった時、全て経験してきた事では?
話せない言葉が話せるようになり、出来ない事が一つずつ出来るようになる・・・。
そんな素晴らしい成長体験を、あなたは留学により再び経験する事ができるのです!
それはホームシックを経ないと味わえない、いわば「留学からの贈り物」。
子どもに戻ったと思って、泣いても怒っても笑っても良いんです!
後になればハハハと笑える懐かしい成長の記録。
トンネルを抜けた先には素晴らしい景色が待っていますよ!!
まとめ
カナダでバスツアーに参加した時、隣の席にいた中年の中国人女性が、ひっそり泣いていた事があります。
理由は分かりませんが、そっと手を握ってあげると、彼女は色々と話し始めました。
正直話の内容はよく分からなかったのですが、その後私は彼女と一緒にツアーを楽しみ、彼女は話を聞いてくれたお礼にと、高級ホテルの宿泊券をプレゼントしてくれました。
彼女が何者だったのか分かりませんが、あの時私は何かしてあげたいと思ったのです。
- あなたは日本にいた時、家族とどんな関係でしたか?
- 友人達とはどの様な付き合いをしてきましたか?
もし日本の家族や友人達ととても仲が良く、少し離れるのも寂しいと感じていたなら、あなたはきっととても思いやりのある、温かい人間関係の中で育ったのでしょう。
そんな素晴らしい人間関係を、言葉の通じない外国人とは築けませんか?
言葉は通じなくても気持ちは伝わる、それが人間ではないでしょうか。
私は初めて留学したばかりの頃、自分がいかにも「日本からやってきた英語の出来ないおのぼりさん」に見えている様な気がして、勝手に劣等感を抱いていました。
ある日地下鉄に乗っていると、白人のカップルが私に乗り換え方法を聞いて来ました。
よりにもよってこの私に?という感じです(笑)
私は上手く英語で説明できない事に顔をしかめ、自分に対して無意識の内に小さく舌打ちをしてしまいました。
ところが向こうは私が怒っていると勘違いして、Oh! sorry…と謝って来たのです。
いやいや、違うんだよ!と思っても、それすらも上手く説明できない。
ホームシックになっていたり、自分に自信が無く劣等感に苛まれていると、どうしても自分の事にしか目が行かないものです。
でも、果たして周りはどう見ているのでしょうか?
自分が思うほど誰も自分を見下していないし、対等な人間だと思ってくれています。
まずは相手の事を気づかい笑顔で接することが何より大切!
そうすれば、段々と周りに人が集まり、自然と友達が出来るものです。
上手く英語で説明できない時には、もう日本語で話してしまいましょう!
それでも気持ちはちゃんと伝わるのです。
「その日本語どういう意味?」と逆に興味を持たれるかもしれませんね!(笑)